石川けんじ
石川けんじ石川けんじ

決算特別委員会の報告(1)

2017年度決算特別委員会まちづくり分科会において、石川けんじ議員は9月21日27日の両日質問を行いました。

テーマ1 宅地の耐震化・急傾斜地対策について

北海道胆振東部地震でも問題となった「地滑り」「滑動崩落」。本市の対策を行う「宅地耐震化推進事業」の2017年度の事業内容、市内1089箇所ある盛り土造成地の安全性の調査について質問しました。まちづくり局宅地企画指導課長は「大規模造成地における地盤調査や滑動崩落に関する安全性を検証する第2次スクリーニング調査を行うほか、盛り土の安全性向上のための方策を検討した」「調査箇所に順位をつけ、擁壁の変状や地下水の有無など総合的に判断しながら、調査箇所の順位をつけ、第2次スクリーニング調査(地盤調査等を行い、安定解析を実施)を行い、現在は、学識経験者に専門的な見地から精査を進めている」と答えました。

また、市内763箇所ある「土砂災害警戒区域」指定についての説明会開催状況と対策工事の前提となる「急傾斜地崩壊危険区域」の指定と地権者の費用負担について質問。宅地企画指導課長は「(説明会について)2014年度から、指定の無い川崎区を除き毎年核1回ずつ開催している。急傾斜地崩壊危険区域の指定について、①斜面の勾配が30度以上②高低差が5m以上の自然崖③被害想定範囲内に住宅が5戸以上あることが要件となっており、相談窓口は住宅企画指導課(200-3035)が対応する。区域指定された場合、工事を行う際の地権者の費用負担は発生しない」と答えました。

宅地耐震化事業

テーマ2 コミュニティ交通への支援について

コミュニティ交通の利用状況は?

宮前区は山坂の多い地形に加え、地域の高齢化や商店の減少による“買い物難民”など、住民のコミュニティ交通に対する要望は切実。

市内でコミュニティ交通を運行しているのは麻生区高石地区、多摩区長尾台地区の2箇所。私は、市内の利用状況と支援策について質問を行いました。

まちづくり局交通政策室担当課長は「麻生区高石地区の年間利用者数は2017年度22,800人(全年度200人増)で、そのうち高齢者等の利用は16,400人(約7割)で、割引事業の補助金(※1)は約164万円。多摩区長尾台地区の年間利用者数は、2017年度約69,300人で、そのうち高齢者等は18,200人(2.6割)で割引事業の補助金は約182万円」と答弁。高石では実施後6年、長尾台では3年経ち利用者も横ばいに推移、落ち着いてきていますが、財政的には厳しい状況を脱していません。

運行継続への支援の拡充を

私は「持続的な運行を行うためには、中高生や子ども運賃に対する“子育て支援”としての補助の新設や補助単価の増額が必要」と支援の強化を求めました。綿貫康治まちづくり局長は「地域交通の手引きの改定を含め、自家用有償旅客運送の導入の可能性などについて検討するとともに、今後の運行支援のあり方についても検討して参りたい」と答弁。自家用有償旅客運送とは、運送事業ではなく市町村やNPOなどが自家用車を使用して有償で運送する制度で、国の規制緩和策として導入されたものですが、このことが地域交通に対する「公的責任」を後退させる危険性もあることから、石川議員は「手引きの見直しが公的責任の後退にならぬよう」求めました。

テーマ3 鷺沼前地区再開発事業について

私は2017年度に行われた「鷺沼駅前地区再開発事業」の調査費(1177万円)で行われた鷺沼駅前地区における都市機能について、防災体制について検証されたのか質問しました。まちづくり局地域整備推進課長は「防災体制についての検証は、今年度実施しているまちづくりフォーラムなどにおいて、災害対応野志店が必要と言ったご意見も頂いて降りますことから、今後関係局と連携し、検討して参りたい」と答えました。また石川議員は「今後再開発事業の手続きの中で、住民の意見を反映できる場はどのタイミングであるのか」質問し、地域整備推進課長は「都市計画素案説明会、縦覧、公聴会など都市計画の内容について、市民意見を伺う機会がある」と答えました。再開発の全貌が明らかにあるのは来年度以降と見られることから、区役所移転など公共機能の整備についてだけで無く、全体像について住民の声を反映出来るように、市としての役割を果たすことが求められます。

***鷺沼駅前再開発*石川けんじの提案***

「市民向け施設を充実し、文化の発信地に」

~20万都市、宮前区の街づくりは2つの拠点、1つの出張所で~

宮前区が誕生して36年。区の人口は23万人(約1.5倍)へと急増し、子どもからお年寄りまで区民の滑動も多様化しています。今後の宮前区の街づくりのためにも、区民向け施設の大幅な整備が求められます。

区役所や消防署、警察署が整備された宮前平地区と再開発される鷺沼駅前地区を二つの拠点と位置づけ、不足している区民向け施設、とりわけ「音楽の街かわさき」にふさわしく、音楽、演劇、映画、市民サークルなどの文化活動ができ、鑑賞できる施設の充実を区民の声を聞きつつ、計画的に進めるよう取り組みます。また、向丘出張所は住民お声を取り入れ、機能を充実するよう取り組みます。