石川けんじ
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鷺沼再開発で37階146mの超高層マンション計画明らかに!

 鷺沼駅前再開発事業報道資料

  鷺沼駅前再開発の環境アセスメントに係わる条例環境評価方法書の縦覧が、8月13日に始まり、初めて、建物の全容が明らかになりました。縦覧が始められた時期が、お盆の最中ということで、住民は大変驚きましたが、その内容は、さらに驚くべきものでした。駅前街区に建てられるビルは地上37階146m、北街区には、20階92m、整備される住宅戸数は530戸と、超高層・巨大マンションでした。宮前区では、超高層マンション建設の計画が知らされぬまま、区役所・市民館・図書館の移転計画が、区民の理解が得られぬまま進められています。改めて、計画全体の検証が求められます。

   第1の問題は、超高層マンション計画について、地域住民も含め、多くの区民が知らされていないことです。現在、計画を知るためには、区内に7冊しかない「環境影響評価方法書」を区役所などに見に行くか、インターネットで見るしかありません。完成予想図も見ることはできません。これで、どう意見が言えるのでしょうか。超高層マンション建設が問題となった小杉駅周辺では、環境影響評価の手続き前に、市と事業者から住民説明会が行われました。鷺沼駅前再開発事業でも速やかに住民説明会を行うべきです。

   第2の問題は、環境の影響を調べるといいながら、「鉄道への影響」「保育園や幼稚園への影響」などの調査を外していることです。530戸もの住宅ができれば、田園都市線の乗降客数や保育園や幼稚園の過密化、施設不足が生じることも懸念され、当然、そうした問題への対応が求められます。これらの点についても、影響を調査すべきです。小学校に与える影響を調査しようと、教育委員会に児童の推計を質問したところ、再開発に伴うマンション建設時の推計は、まだ行っていないとのことでしたが、出された推計でも、児童数の増加ははっきりと現れています。これ以上の過密化は、児童にしわ寄せとなるのではないでしょうか。か。鷺沼周辺の小学校児童数の推計

   第3の問題は、全体の事業費が明らかにされず、いくら税金が投入されるのか、いまだに明らかにされていないことです。再開発には、「社会資本整備総合交付金」(対象となる事業費の3分の1を市が補助)のように、多くの税金が使われます。今回の再開発でいくらの税金が使われるのか、区役所や市民館・図書館が鷺沼に移転することで、いくらになるのか明らかにされていません。「移転問題」の際に示された222億円から232億円との試算も、移転しない場合との比較をするための「試算」で、鷺沼への移転費用を示したものではありません。これらの点を踏まえ、市民にしっかりと説明する責任が市や事業者にはあります。

「環境影響方法書」に対する意見書の提出期限は9月26日です。取っつきにくいテーマですが、お声をかけていただければ、私もお話に伺います。多くの方の提出をお願いいたします。