石川けんじ
石川けんじ石川けんじ

有馬・野川生涯学習支援施設 アリーノの指定管理者の変更について

12月9日総務委員会で、有馬・野川生涯学習支援施設 アリーノの指定管理者を変更する議案が審議され、現在のNPO法人カンアオイと財団法人川崎市生涯学習財団の共同運営からアクティオ株式会社に指定管理を変更する議案が採択されました(共産党は反対しました)また、審査では、陳情「川崎市有馬・野川生涯学習施設の地域運営に対する川崎市への配慮について」が同時に審査され、こちらは、趣旨採択(共産党は趣旨採択を主張)となりました。12月15日の本会議で最終的に決まることになります。

日本共産党が指定管理者の変更に反対した理由は、次の通りです。

この施設は、地域住民の行政のパートナーシップにより、10年以上の歳月をかけ、整備された施設であり、その運営に地域住民が主体的に取り組むということは、その経過からしても、尊重されなければなりません。 施設の運営も利用率の向上、この場所を利用した市民活動も定着してきたところであり、僅か3年、選考段階では2年の実積を持って、他の企業に指定管理を変更することは、これまで培ってきた地域のつながりを壊す恐れがあることから、地域住民の合意形成が図られない以上、指定管理の変更を住民に押し付けるべきではありません。

そもそも、わが党は、この施設の指定管理制度による運営に対し、決定当時、この施設のように、生涯学習の拠点施設はその性格上、直営で行うべきと、指定管理はなじまないと主張してきました。しかし、地元の合意が図られていることから、指定管理もやむなしとしてきたのであって、今回、指定管理の変更という事態で地元住民に不安を与えていることは、指定管理者制度に対するわが党の懸念が現実のものとなったものといえます。こうした施設は、市民館と同様、市の直営にすべきという立場から、今回の議案にも反対しました。

また、請願は、「アリーノの設立の経過および設立の趣旨並びに現状を考慮し、また、利用者の無用な混乱を招くことのないよう」検討することを求めたもので、利用者の立場に立った運営に、より一層努力することは当然であり、今後の施設運営でも大切な事柄であることから、趣旨採択を求めました。

質疑の中で、現在、行われている様々な講座や教室など事業内容が引き継がれるのかについても、大切な問題として、教育委員会の見解を求めました。教育委員会は、事業内容は指定管理者の決定事項であり、市が確約できるものではないことから、「努力する」との答弁にとどまりましたが、現在、利用されている方々が、引き続き、アリーノを利用して、文化やスポーツを楽しめるように、引き続き、見守ってゆきたいと思います。