石川けんじ
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福島県南相馬市の視察で感じたこと

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7月25・26日、日本共産党川崎市議団は福島県庁、相馬市、南相馬市を視察しました。

26日は、福島原発災害の被災地、南相馬市を訪れました。渡部寛一市議の案内で小高地区に入りました。ここは、今年4月に「避難指示解除準備区域」となり、昼間の時間だけ、立ち入りが可能となった地域です。田んぼに突き刺さったままの車、崩れ去った家屋、遺体捜索のために取り除かれたがれきが、いたるところに積まれていました。「時間が止まった町」の復興は、放射能汚染という壁に阻まれていました。

家族を避難させ、単身で復興に当たる市の職員の方は、原発の事故を知ったとき恐怖で足がすくんだといいます。南相馬市(合併前の原町市)では、これまで幾度となく原発事故を想定した避難マニュアルを作りたいと県や国に掛け合ってきましたが「事故は起きない。避難もエリア外で計画の必要はないと、避難計画さえ作ることを許されなかった」と言います。「避難計画があれば・・」との言葉には職員として悔しさがにじんでいました。

こうした中でも、日本共産党の奮闘で、18歳以下の子どもの医療費無料化を実現、引続き全県民の長期にわたる健康管理を国に求めています。また、農民連では、独自に東電と交渉、被害への賠償を認めさせる活動を行ない喜ばれています。しかし、救済はまだ部分的。県内自主避難者には、家賃補助すら有りません。

除染も始まっていますが、取り除いた汚染土の処理は未確定、敷地内に埋めるか積み上げるしか有りません。側溝など汚染の度合いの高い土は、その保管場所が定まらないため、放置されています。

渡部市議は「まだ、復興にならない。災害が続いているんです」「事故を風化させてはならい。この地の再生に最後まで支援をお願いしたい」と言います。「この現実を観てほしい。関心を持ってもらうことが支援になります」市の職員のメッセージを私も多くの人に伝えなければと思いました。

福島県全体の避難者は約16万人(7月24日現在)