石川けんじ
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リニア新幹線工事に多くの不安の声

4月22日、高津区の川崎市民プラザで行われました。JR東海が品川と名古屋で、13年後(2027年)の開業を目指し今年度から工事に入る為、準備を進めています。

当日は、私は日程の調整が出来ず参加できませんでしたが、参加者の話によると、200人もの参加者があり(そのうち、半分は背広を着た関係者のようだったそうです)10名ほどの発言者は、工事に対する不安を訴え次々に訴えていたといいます。JR東海の説明に「質問に答えていない」と抗議する声もあるなど、住民の理解とは、ほど遠いものとなっており、マスコミも「リニア工事不安(東京新聞)」「住民、振動など懸念(神奈川新聞)」などと報じています。

40mの地下をトンネルを掘りつくる為、地権者の権利が及ばず、なんら補償すらありません。お子さんを抱えた参加者からは、「3年前に家を建てたが、すぐ下をリニアが通る。資産価値も下がってしまう。」「生後5か月の子どもいるので、もっと、きちんと説明してほしい」との声も上がったといいます。

宮前区も通るの?

宮前区の地下を通ります。野川・梶ヶ谷・馬絹・小台1、2丁目・土橋2、4丁目・鷺沼4丁目、犬蔵1,2,3丁目水沢1,2丁目・潮見台の地下40mにトンネルを堀ります。さらに、掘削した土を運び出す直径30mもの立坑が、24時間操業で土を運び出します

 

膨大な土砂の搬出、工事公害が心配

梶ヶ谷の立坑には、土と水を分離する施設がつくられます。トンネル工事は24時間続けられます。排出される土砂は、川崎市内だけでも400万㎥、ダンプ95万台にも及びます。馬絹も交差点では1時間当たり84台、43秒に1台の割で通ることになります。また、梶ヶ谷操車場から鐡道移送も検討するとのことですが、周辺地域ではディーゼル機関車のばい煙の被害が深刻化することが懸念されます。

日本共産党がリニア新幹線に反対する4つの理由

①リニア建設に“大義”がない。国民的な要望も必要性もない。将来の「現役世代 」人口が大幅な減少を考慮しない課題利用予測。環境への影響も懸念される。

②国民へ多大な負担と犠牲の押し付けが起こる危険性がある。甘い需要予測、工事費も膨れる恐れがあり、財政負担の「つけ」を国民に転嫁したり、サービスの切り捨てになることもありうる。

③リニア建設ではなく、東海道新幹線の地震・津波対策、東日本大震災からの鉄道網の復旧などを行うべき

④エネルギー浪費型の社会、交通大体系をつくるもの。使用電力は新幹線の3

日本自然保護協会も計画の凍結と手続きのやり直しを求める意見書を発表しています(2013年11月)

公益財団法人 日本自然保護協会(亀山 章理事長)の意見書では「いくつもの活断層を横切る本計画は人命を軽視した計画であり看過できない」「南アルプスの隆起量の評価は科学的に誤っている」「生物多様性への影響の回避措置が科学的に妥当でない」など5項目の問題点を指摘「本事業は凍結し、路線決定段階からの議論のやり直しを強く求める」と述べています。

地元自治体・マスコミからも批判の声が。「計画に待ったをかけることも考えるべき」朝日新聞社説で

現在、「環境影響評価」の手続きを進めるJR東海に対し、沿線7都県の知事からも「基準を満たせばよいという姿勢ではだめ」「主観的な評価で不十分」との意見書が上がっています。掘削で発生する東京ドーム51個分の土砂の処理のうち、置き場が決まっているのは6%に過ぎず、静岡県の大井川では、毎秒2トンもの水量減少が予測されるなど、環境へ与える影響は少なくありません。朝日新聞は3月26日付けの社説で「JRのアセスはその方が求めるレベルに達していない」と指摘し「JRがっ評価書で市政を改めなければ、計画に待ったをかけることも考えるべきだ。最終的な認可権を握る政府のチェック能力が問われる」と結んでいます。

詳しい情報は、「リニア新幹線を考える宮前区の会」が情報提供を行っています。アクセスしてみてください。http://web-asao.jp/hp/linear/cat310/cat312/