石川けんじ
石川けんじ石川けんじ

決算特別委員会(9月26日29日)で、コミュニティ交通への支援、羽田連絡道路の計画中止を求めました。

決算審査特別委員会

石川けんじ議員は、9月26日29日に行われた<まちづくり分科会>で質問を行いました。

◎急がれる、コミュニティ交通への支援強化

山坂の多い宮前区、地域の高齢化も進み、地域の足となるコミュニティ交通(ミニバス)の実現は、区民にとって切実です。決算審査では、そもそも事業費額が低いことを指摘し、予算の増額と支援の充実を求めました。

2015年度の地域交通支援事業費におけるコミュニティ交通への支援委託事業費は、全市382万3200円で、高齢者等の割引への補助金333万9700円を含めても、716万2900円に過ぎず、運行経費への支援はきわめて弱いといえます。石川議員がコミュニティ交通の役割について質したのに対し、金子督まちづくり局長は「その地域の交通課題や高齢者の外出支援などの役割を担っており、併せて地域の活性化につながるものと考えている」とコミュニティ交通の役割を評価しましたが、財政的支援は不十分です。

また、麻生区やまゆり号の実績から利用者の定着には3年ほどかかっており、石川議員は「立ち上がり後、数年間の支援が重要」と指的、「役割や行政上の効果を考えれば、更なる支援が必要」と予算の増額を求めました。

さらに、野川南台地区のコミュニティ交通について市の認識を質したのに対し金子督まちづくり局長は「大変重要な活動と考えていることから、取り組みに対し、宮前区と連携・協力して適切に支援してまいりたい」と答えました。

市内のコミュニティ交通の取組み

川崎市では、麻生区高石地区(やまゆり号)多摩区長尾地区(あじさい号)をはじめ、麻生区岡上でも運行実験が行われています。また、宮前区でも宮前区白幡台地区コミュニティ交通協議会の取り組みが続けられ、野川南台地区でも自治会主体で「みらい号」が続けられています。有馬・東有馬地域でも、2012年、2階目の運行実験が行われています。

市営住宅の空き家が多いのはなぜ?

市営住宅への入居希望が多く、なかなか当選しない一方で、「空き家が目立つ」との声がよく聞かれます。とくに、高山団地は入居戸数612戸のうち、空き家は96戸もありました。中でも「政策空き家」といわれるものが69戸と多く、自治会の運営にも支障をきたしています。空き家の原因と改善策について質しました。

服部良市営住宅建替推進課長は「政策空き家は、建替えや改善工事の対象となる住戸のほか、工事対象の入居者のための仮入居として利用するために募集を停止している住戸」だとし、「2015年度末現在の政策空き家戸数は844戸。高山団地においては、長寿命化改善事業により、前23棟中12棟を対象に政策空き家を確保したい」と高山団地に多い理由を説明、「今年度からは、工事計画が明確になったものに対象を限定するなど、政策空き家の大幅な削減を行った」と答えました。

また、退去時の利用者負担の免除制度について、石川議員の「周知が不十分」との質問に対し、「今後、退去時の手続きの案内書類に免除制度の記載を追加するなど周知に努める」と答えました。

中原街道の道路拡幅が工事着手(11月予定)

中原街道(都市計画道路丸子中山茅ヶ崎線)の能満寺交差点と千歳交差点間の道路拡幅工事の予定を質問。小林登道路整備課長は、「千歳交差点から能満寺交差点までの延長661mの区間の用地取得が99%になったことから、今年度(11月予定)から工事に着手する」と答弁がありました。工事期間は4年間の予定です。

また、石川議員は「混雑解消のためには、千歳交差点の改良が必要」と対応を質したのに対し、「丸子中山茅ヶ崎線に新たな右折レーンを設置すると共に、千年87号線を交差点の手前で接続させるよう線形改良し、5差路の解消を図る」と答えました。

市民への情報提供の方法として「道路の拡幅にあわせ、現道を大きくかさ上げする計画で、工事に当たり、車線の切り替えや、歩行者通路の変更が必要なることから、工事手順や整備イメージを現地に分かりやすく掲示するとともに、ホームページにも掲載する」と答弁、工事着手とあわせホームページの掲載も行われる予定です。

不要の羽田連絡道路は計画の中止を

石川議員は、大田区と川崎市を結ぶ橋(羽田連絡道路)を約300億円(推計)かけて整備することについて、「高速道路、大師橋、国道357号線(工事中)がある中で、この橋がなければ、キングスカイフロント(殿町国際戦略拠点)は成り立たないのか」と、その必要性を質しました。藤倉茂起建設緑政局長は「連絡道路は成長戦略には必要不可欠」と答えるだけで必要性について、まともに答えることはできませんでした。石川議員は、「あれば便利になる程度の理由で、300億円もの巨費を投じ、しかも、東京湾の有数の干潟を壊してまで作る必要は認められない」と計画の中止を求めました。

馬絹地域の抜本的な雨水対策を

宮前区馬絹980番地付近は、すり鉢状の地形になっているため、雨水が宅地に流れ込み、床下浸水などを度々繰り返してきました。これまでも、横断側溝や取水枡を設置するなどの対策が講じられて来ましたが、改善されてきませんでした。そこで、石川議員は、抜本的な対策の必要性があると質しました。大野宣郎道路施設課長は「すみやかに雨水排水ができるよう排水施設の増設や抜本的対策等について、関係部局と連携を図り検討する」と答えました。

世田谷通り(生田駅周辺)、南部沿線道路(中丸子交番周辺)の歩道整備の促進を

世田谷町田線の小田急線生田駅付近は道幅も狭く、歩道も側溝をふさいだもので、歩き難いものになっています。4年前には自転車の死亡事故も発生していることから、石川議員は安全対策を求めました。建設緑政局小山克実企画課担当課長は「2015年2月に自転車事故の多発箇所などにおいて緊急整備を実施するための計画を策定し、当該箇所も位置づけた。2017年度に自転車通行環境整備を実施する予定」と答弁しました。そのほか、南部沿線道路の歩道整備についても、改善を急ぐよう求めました。