石川けんじ
石川けんじ石川けんじ

重い介護

2008,05,07, Wednesday

「こんなはずではなかった・・・。」
ある高齢者のお宅を訪問した際、思わず口をついた言葉に胸が詰まりました。
その方は71歳の男性、90歳を超える母親を長い間在宅で介護していました。
夫婦二人で代わる代わるで介護を続け、「万が一、事故にでもあったら 今までに苦労が水の泡になってしまう。」在宅での介護は、ひと時も気を抜けなかったといいます。
やっと、施設入所できたものの 月額20万円以上の費用負担は 年金生活では支えきれません。そのうえ、今度は後期高齢者医療制度でさらに負担が・・・。
「一生懸命働いてきたのに、こんなはずではなかった。」と、湧き上がる怒りをどこにぶつけたらいいのかわからないといった様子でした。
高齢者を取り巻く環境は本当に悪いと思います。ここ川崎では 特別養護老人ホームの整備の遅れは政令市ワースト2。施設入所を待つ高齢者は4,684名(07年10月)にも上ります。3月議会で共産党の県有地の確保を含め増設に全力をあげるよう追及しました。健康福祉局長は「公有地の積極的な活用を関係局と協議する。」と答えました。
現在の整備は、民間が土地も建物も用意しなければなりません。詩はわずかな補助金を出すだけです。10数億円もかかる施設整備が民間だけの努力で進まないのが現状です。公有地の活用を含め、特別養護老人ホームの整備に責任を持つことが必要です。国が何でもかんでも民間任せになっている現状では、地方自治体の果たす役割はますます 大切になってきています。