再開発事業に多額の補助金。事業費の3割は税金で建設
小杉3丁目東地区再開発ビル 地上38階建て、142m。こども文化センターや総合自治会館が入っている。
小杉町3丁目東区再開発事業の事業費について、まちづくり局地域整備推進課長は「総事業費は約434億円で、市の補助金総額は34億円。国の補助金は約85億円。県は約25億円で、補助金総額は144億円、総事業費に占める割合は、33%です」と答弁。これまでの再開発でも表1のように約3割もの補助金が支出されてきました。
再開発事業名 |
総事業費 |
国・県・市の補助金額総額(市の補助金) |
補助割合 |
武蔵小杉駅南口西街区 |
322億4400万円 |
118億6500万円(38億300万円) |
36% |
武蔵小杉駅南口東街区 |
267億 100万円 |
90億8800万円(39億2600万円) |
34% |
小杉3丁目中央地区 |
280億3587万円 |
82億6346万4千円(27億5950万5千円) |
29% |
小杉3丁目 |
434億5200万円 |
144億2978万2千円(34億497万円) |
33% |
鷺沼駅前再開発への補助金、整備費は明らかにされず
これまで、市は総事業費約400億円から500億円、補助金額は約2割程度として、80億円~100億円と答弁しています。しかし、同様の他の開発事例からすると、補助金の割合は3割程度であり、金額は120億から150億円になることが想定されます。さらに、補助金に加え床の取得費も必要となり、その金額は、まだ示されていません。小杉町3丁目の再開発事業では、さらに総合自治会館の床の取得費など整備ついて、まちづくり局長は「床の取得費が18億8,464億円、平米単価で125万円」と答弁。内装を含む平米単価は160万円になります。
「鷺沼駅周辺再整備に伴う公共機能に関する基本方針」に示された市民館・図書館・区役所の整備費222億~232億円で、その試算根拠となっている床の取得費用の平米単価77万円です。これは、中原市民館・図書館の整備(2010年着工)したときの金額で、直近の総合自治会館の整備費は、床取得・内装を含め、平米単価は160万円で、大きな違いがあります。
私の「鷺沼再開発の床の取得費を平米単価いくらと見込んでいるのか」との質問に、地域整備推進課長は「基本計画で示した想定整備費は、比較のために試算したもので、今後、準備組合の事業計画の検討に併せて整理する」と、整備事業費を示すことができませんでした。多額の税金が使われることから、市には説明する責任がある。これまで、市民に説明してきた金額と大きく異なれば、移転問題についての判断にも影響する。床取得費などを含め、適正に支出されるのか、今後も追及してゆきたいと思います。