石川けんじ
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市と市教委が行った半旗掲揚の依頼に関わる申し入れ

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  日本共産党 川崎市会議員団では、安倍元首相死去に伴い、川崎市教育委員会が市立学校に対し、半旗を掲揚を依頼したことについて、8月3日に福田市長と小田嶋教育長に対し、申し入れを行いました。

市と市教委が行った半旗掲揚の依頼に関わる申し入れ

日本共産党川崎市議会議員団                 団長 宗田裕之

市総務企画局が各部局に宛てた通知を受けて、市教育委員会が市立学校などに対し、安倍晋三元首相の葬儀に合わせて半旗を掲揚するよう依頼していたことが明らかになりました。私たちは、この問題の対応について市と市教委による真摯な説明と改善を求めます。

第一に、私人の私的な葬儀に合わせ、学校に半旗の掲揚を依頼したことは教育基本法にも関わる重大問題です。

本市には半旗を掲げる際の規定はなく、首相経験者の葬儀の際に半旗を掲揚した前例もありません。今回の半旗の掲揚は、国や県からの依頼等もない中で市が独自に行ったものです。市が自民党の一国会議員の私的な葬儀に合わせて半旗の掲揚を依頼したことは、政治的中立性を求め政治的活動を禁じた教育基本法から見ても大きな問題です。

第二に、こどもを含めた思想・良心の自由の侵害にあたりかねないという問題です。

市教委は、依頼文書で強制はしていないから問題はない、と言いますが、児童生徒が人の死を悼むかどうか、どのような形で悼むのか、は個々の児童生徒の思想・良心の自由にかかわる問題です。学校に半旗を掲揚することは、児童生徒の自由を踏みにじることになりかねません。

そもそも、学校に思想・良心の自由にかかわる半旗掲揚の判断を求めること自体が問題です。本来ならば総務企画局からの依頼文書を受け取っても、教育委員会が憲法上の問題と認識して、学校には通知を送らないと自律的に判断すべきでした。

市教委はこうした対応を直ちに改めることを求めます。

要望事項

・ 市と教育委員会が、教育基本法の求める政治的中立とのかかわりをはじめ、私人の私的な葬儀に対し半旗掲揚を依頼した経過と判断の理由について明らかにすること。

・ 市と教育委員会が、安倍元首相の国葬などあらゆる場で、憲法で保障された思想・良心の自由を侵害することのないよう、今回の半旗掲揚の対応について検証し、今後の改善方針を明らかにすること。