石川けんじ
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「異議あり!子育て新システム」 しんぶん赤旗のコラムに宮前区の飯山さんのお話が紹介されていました

5月6日付けの「しんぶん赤旗」に、「赤ちゃんの急死を考える会」の飯山 智さんの取材記事が掲載されていました

 

飯山さんは、2010年4月8日に息子の拓斗ちゃん(11か月)を認可外保育園「チャイルド宮前」(現在、廃園)で失いました。うつぶせ寝による心肺停止です。「うつぶせ寝」は危険とされている行為で保育者として、注意を怠っていたことは明白です。

私も、ご両親の承諾のもと、この問題を議会で取り上げ、原因の究明と再発防止策について取り組みました。保護者への情報提供(インターネットでの情報公開の改善)や指導・監督にあたる職員の増員など飯山さんの訴えが改善に結びついた点はあったものの、原因の追究はなされぬまま、保育園の廃園という形であいまいになったままです。

飯山さんの記事(2012.5.6 しんぶん赤旗)飯山さんが記事の中で「公的な責任が後退してしまったら、劣悪な施設に対する指導はより一層弱まってしまう危険性がある」と危惧するのは、当然です。さらに、「園と親との直接契約となり、『トラブルも当事者間で解決しなさい』などなったら、親は今以上に弱い立場に置かれてしまう」ということも、その通りだと思います。

飯山さんは、「新システムでは、民間企業の参入で待機児を解消しようとしている。企業は利潤を生まなければならい。保育にかけるコストや保育士の賃金をカットしたり、守るべき基準を低くしたりすることが考えられる。」と述べ、「わが子を亡くした親にしてみれば、それは違うだろうと思う。むしろ基準はもっと上げるべき」と訴えています。

保育士さんの多くは、保護者の方と一緒に子どもの最善の利益のために、頑張っています。しかし、「利潤追求」など、保育になじまない運営が押し付けられれば、その犠牲になるのは、こどもたちです。拓斗くんの悲しみを二度と繰り返さないためにも、保育に対する国や地方自治体の責任を後退させてはなりません。